ダイバーによるノルウェーの難破船内での遺体捜索 NEW
NORWAY, OSLO, FEBRUARY 2 2004.
警察によれば、2週間前にノルウェーのフィヨルドで転覆した貨物船「ロックネス号」の船体に閉じ込めら
れていることが予測されている13名の船員の遺体を発見するため、ダイバーが船内を捜索している。
「本日午後、2名のダイバーが船体に穴を開け食堂のレベルまで船内に入ったが、何も発見できず、他の2
名のダイバーが交代で捜索を続けている。」とトリグベ・ヒルスタッド(ノルウェー西部の町ベルゲンの警
察スポークスマン)はAFP通信に話した。月曜日には、約12メートルの水深で、いまだ転覆しているロ
ックネス号への穴あけ作業に、2名づつのダイバーが8時間交代で当たっている。夕闇に入ったにもかかわ
らず、午後遅く新たなチームが編成され、火曜日まで作業が継続されることが予想されるとヒルスタッドは
伝えている。1月19日にラウヌ・フィヨルドの狭い水路で数分の内に転覆したノルウェー船籍のロックネ
ス号は、瓦礫を積載してドイツに向かう途中であった。報告によれば、ロックネス号は暗礁に衝突し転覆前
に浸水したとのことである。30名の乗組員の内、フィリピン人16名を含む18名が死亡しているが、5
名の遺体しか収容されていない。船体は、整備用ドックに先週曳航され、現在も転覆した状態で繋留されて
いる。「安全確保のため、作業を慎重に進めている。水中での作業は常に危険をはらんでおり、特に上下が
逆になっている今回のケースではリスクが大きい。」とヒルスタッドは述べている。
一方、国際動物福祉基金 (International Fund for Animal Welfare) は、ロックネス号から流出した500ト
ンの燃料油にまみれた1,000羽の海鳥(ほとんどがケワタガモとセグロカモメ)に処置を施すため、事故現場
の近くにリハビリテーションセンターを設置した。センターでは、11名で、一羽に30-45分かけて、個々の
鳥を手作業で洗浄している。洗浄後、鳥は特別に設置された屋外プールに移され、回復するまで7から10日間
飼育される。
(Channelnews.comに掲載された AFP通信伝の和訳 和訳協力 石川明美氏)
ノルウェーの油流出事故へのIFAWの対応 NEW
1月29日、30日
捜索・収集チームは汚染された鳥を捕まえる作業を続けている。30日には11羽が運び込まれ、計40
羽(生存中に連れてこられたのは42羽)が、救護センターにいる。雪は降り続き、海は荒れており、捕獲
作業を邪魔している。チームは多くの鳥を目撃しているものの、その範囲が広く、毎日使える3隻のボート
だけでは、長い海岸線の捜索は限られている。
この事故によりおそらく影響を受けている希少なコケワタガモ(Stellar’s Eider)については、政府も
地元の団体も安楽死以外の新しい解決法が必要だと見ているようである。ちょうど南アフリカのトレジャー
号事故の時のように、事故が起こったときだけ対応していたのでは必要なスキルは蓄積されない。油汚染さ
れた野生生物を救う機会があるごとに対応するキャパシティを持ってこそ経験は伸びる。
RSPCAの国際部が2000ポンドを寄付してくれた。ペット・ドライヤーの不足が深刻であり、鳥を洗い始める
ことが出来ないでいるので、この寄付でドライヤー3台を買うことが出来る。彼らはまた、イギリスからド
ライヤーを送ろうかとも言ってくれている。【IFAW 舟橋直子 抄訳】
ノルウェーの油流出事故へのIFAWの対応 IFAWプレスリリースより NEW
(ヤーマスポート、マサチューセッツ州―2004年1月28日)- IFAW (国際動物福祉基金)は、ノルウェーの
ベルゲン沖で転覆した貨物船ロックネス号による油汚染からの野生生物救出作業を開始した。
この船は1月19日に座礁し、18名の船員が犠牲となっている。この悲劇に加え船体から約450トンの船用燃料
油が流出したとみられ、ベルゲン北西のフィヨルドに15キロメートル以上に渡り油が拡散している。
米国、カナダ、ドイツ、ブラジル、英国からの専門家を含むIFAWの対応チームは、地元ノルウェーの活動グ
ループと共に、この油流出による野生生物への影響規模の確認作業を行っている。初期のレポートによれば、
10,000羽以上の鳥がフィヨルド地帯に生息しており、約1,000羽が油に汚染されたとの予測が出ている。
ケワタガモとセグロカモメが最も被害を被っており、希少種であるビロードキンクロやコオリガモが生息す
るより北部の自然保護区への影響が危惧されている。25セント硬貨大の油が体に付着しただけで、鳥を死に
いたらせることにもなる。
IFAWはアスコイ島にある古い倉庫にリハビリテーションセンターを設置し、ノルウェーのメディアを介して、
地元の人々に彼らのボートを無料借用させて欲しいと呼びかけている。IFAWの5つのチームが、岩場の多い
海岸線で油汚染鳥を発見するための調査と救護作業の指揮をとっており、センターに鳥が運び込まれ始めて
いる。
「今回は既に人命に犠牲がでている大惨事であり、もちろんこのことが最大の関心事である」とIFAWの油汚
染チームのマネージャーであるポール・ケルウェイは述べている。「この事故が野生生物にとっても大惨事
とならないよう、IFAWは地元活動グループを支援したい。」
IFAW (国際動物福祉基金International Fund for Animal Welfare) とは1969年設立。IFAWは野生および飼育
動物の福祉向上を目指し世界的に活動している。
15カ国に事務所を構え、動物虐待の防止に対する一般市民の意識を向上させ、動物福祉や保護政策を進展さ
せる方策を探求しており、動物と人の双方が快適な生活をおくることができるよう目指している。IFAWの動
物保護の活動に対する支援に興味のある方は、ホームページwww.ifaw.org(英語のみ、日本語作成中)にコ
ンタクトをお願いしたい。
2003.1.28 IFAW
IFAW Responds To Oil Spill In Norway NEW
2003.1.21 Yahoo ジャパン
ノルウエー西部のベルゲンで油流出事故 NEW
2003.12.19 共同通信
環境汚染、予想以上の規模 89年米原油流出事故後 NEW
【ワシントン18日共同】1989年に米アラスカ沖で起きたタンカー、エクソン・バルディズ号の座
礁による原油漏れ事故で、生態系への悪影響は、これまで考えられてきたよりもはるかに大きく長期間に
わたるとの分析を、米ノースカロライナ大などの研究グループが19日付の米科学誌サイエンスに発表し
た。
グループのチャールズ・ピーターソン博士は「原油に含まれる有害成分は、ごく微量で魚の生息などに
悪影響を及ぼすことも分かった。新たな環境基準を設定し、原油の流出防止対策を強化する必要がある」
と指摘している。
グループは、大きな被害を受けたアラスカ北部海岸で行った調査に、他の研究機関や政府の研究結果を
加え、事故の影響を評価した。
この海域では事故直後に2800匹のラッコが死に、2000年になっても個体数に回復の兆候がない
ことが判明。カモなどの海鳥の死ぬ率も長期間にわたって高い状態が続いていた。(共同通信)
パキスタン油流出事故情報
EICネット パキスタン沖タンカー座礁事故
環境影響報告書が提出される 情報源 国連
7月27日にパキスタンのカラチ沖で石油タンカー「タスマン・スピリット号」が座礁した事故を受け、そ
の環境影響を調査した報告書がパキスタン政府に提出された。報告書の策定に当たっては、UNEPもIUCN(
国際自然保護連合)とともに情報提供やアドバイスなどを行った。
調査によると、重油の流出により、少なくとも40平方キロメートルの地域が影響を受けており、海水の
サンプルは炭化水素による汚濁が著しいという。魚類の死亡、植物プランクトンの細胞損傷、貝類・ゴカイ
類の減少といった影響が見られ、さらに、マングローブ林の再生が損なわれるおそれも指摘されている。
また、炭化水素への曝露による呼吸器系疾患のため、250人が医療機関を訪れた。
報告書は、今後、水質及び底質のサンプリングや生物学的なモニタリング、住民への健康影響や社会・経
済的影響に関する詳細なアセスメント、さらにマングローブ林や魚貝類、鳥類、海洋哺乳類などに関する調
査が必要だと勧告している。【UNEP】
発表日 2003.09.23
8月15日 毎日新聞
パキスタンのカラチ沖で座礁したタンカーの船体が14日破損し、大量の原油が海に流出した。
一部はカラチの海岸にも流れ着き、魚類やウミガメに被害が出ている。流出した原油は15日までに約1万
2000トンに上り、船内にまだ3万トン以上の原油が残っている模様。パキスタン軍が出動して原油回収
●EICネット UNEP、タンカー事故を受け、パキスタンへ専門家派遣 情報源 国連
パキスタンのカラチ沖で、ギリシャ船籍の石油タンカー「タスマン・スピリット号」が7月27日に座礁し
たことを受け、UNEPはパキスタンに専門家を派遣した。派遣は、パキスタン政府の要請に基づくものである。
「タスマン・スピリット号」には67.000トンのイラン産原油が積載されていたが、座礁した際に1万5000ト
ンが流失した模様だ。UNEPから派遣された専門家は、現地で、原油流出の影響に関するアセスメントを支援
するとともに、さらなる原油流失に備える方策、このような座礁事故のための地域的防止策、予防策などに
タンカープレスティージ号流出事故情報
た。この事故によりスペイン及びフランスの沿岸は大きな被害を受けた。フランスにおいて海水の保護と汚
染防止は、エコロジー・持続可能な開発省の優先事項である。この事故による生態系への影響は重大であっ
た。
同省は、海洋汚染について、以下の点を重視している。
・浄化作業の予算となるPOLMAR基金を管理する。
・浄化作業によって、被害を受けた沿岸部が回復することを監視する。
浄化作業が環境や生物多様性を犠牲にしていないか監視する。
・浄化作業で生じた廃棄物の適正な処理を確保する。
座礁以来、同省は、汚染と対策に関する予備的な報告を作成し、情報を整理している。
内務省と協力しつつ、経験を振り返る作業を進めている。
●
タンカープレステージ号を振り返って(WWFインターナショナル)「プレスティージ」の大規模な重油流出事故について、今後10年間にわたり、漁業、観光、野生生物の生
息環境に打 撃を与えるなど、被害総額は50億ユーロに上る可能性があるとの試算を発表した。 WWFは、
「プレスティージ」の事故の影響は収まったというには程遠い状況として、スペイン 政府の対応方針を非
難するとともに、海運における国際的な安全対策の強化を求めた。
WWFは報告のなかで、「事故の被害は現在も続いている。5000―1万トンの重油が依然海上を漂流
し、時折沿岸に漂着している。しかも船内のタンクには、まだ1万3000トンの燃料油が残っている」と
述べている。
2003.08.22
●欧州委員会 EU加盟国に新国際油濁補償基金への参加を要請 情報源 EU NEW
本文 欧州委員会は、9月9日、国際海事機関(IMO)の補完的基金議定書を締結するようEU加盟国に求める
提案を採択した。同議定書は、2003年5月16日にIMO外交会議で採択されたもので、タンカーの油濁事故の際、
最大賠償額を5倍、約10億ユーロ(約1300億円)にまで引き上げる追加的な基金を設立する。
EU加盟国は、できるだけ速やかに、遅くとも2003年末までに、同議定書を締結しなければならない。
【欧州委員会環境総局】
●欧州委員会 EU内での船籍の移動、船舶の安全性及び環境保護の強化を提案 情報源 EU
欧州委員会は、EU加盟国間の船舶の移籍に関する既存の規則を拡大・強化する提案を行った。提案された 措置は、EUの加盟国間での船籍の移籍を容易にするものだが、同時に船舶の安全性及び環境保護を確保する
ことも念頭においている。
新たな提案では、船籍の登録を自由に移転できる旅客船の範囲の拡大、EUの海洋安全法令と登録制度との
関係の整理、及び各国の海事機関の協力強化などが盛り込まれている。3点目については、船籍の移動に際
して、それまでその船を管轄していた海事機関は、新たに管轄する海事機関の求めに応じて、船籍の登録や
更新、調査などに関する情報をその船の記録と共に提供することが義務付けられる。
【欧州委員会環境総局】 2003.08.25
フランス エリカ号事故
EICネット エリカ号事故から約4年 環境影響調査プログラムの成果を公表
情報源 フランス
11月20日、21日にかけて、エリカ号座礁事故で生じた海洋汚染の環境影響に関するセミナーが開催され
た。事故から4年が経ち、セミナーでは、海洋環境や沿岸への影響に関する教訓が得られ、事故の評価に関す
る科学的な勧告がなされた。
1999年12月12日のエリカ号座礁事故では、2万トンの重油が大西洋に流出し、沿岸部400kmが影響を受けた。
環境担当省は沿岸や海洋環境の影響を測定するため、以下のような調査プログラムを継続した。
・エリカ号事故に関連する環境毒性や生態系への影響についての調査(プログラム数30、うち半数は動物
種)
・沿岸部の持続可能な管理に関する方法論のプログラム「リトー・エリカ」(プログラム数8)これらの調
査プログラムは、5年間(2000-2004年)実施され、このセミナーで初めて結果が発表された。【フラン